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保守・運用についての注意点とは?(2008/6/18)

グリニッジ有限会社 金井佳子 
記事のカテゴリ: システム・サイト構築, 大・中規模, 発注する, 発注前の知識 | No Comments

新しいサイトを構築し、晴れてリリースとなった時の達成感というのは、発注側・受注側双方にとって何物にも代えがたいものです。
しかし、ネットショップにおいて、リリース後が本番。システムが絡む発注は特に、「納品して終わり」という訳にはいかないのが現実です。この後に運用・保守という項目が待っています。

そこで[1] 経済産業省が平成18年6月15日に発行した「情報システムの信頼性向上に関するガイドライン」から、保守・運用についての項目をピックアップしてみました。

保守にも色々!

3:企画・開発及び保守・運用全体における事項の、3.保守・運用段階における留意事項の中に以下のような記述があります。

情報システム利用者及び情報システム供給者は、保守に関し、訂正に係る保守(是正保守、予防保守)と改良に関わる保守(適用保守、完全化保守)を峻別し、それぞれについて両者で合意する事。

どうやら一口に保守と言っても、色々と種類があるようです。

是正保守:
ソフトウェア製品の引渡後に発見される問題を是正するために行う受け身の修正

いわゆるバグ修正の事です。
開発を行った業者が直接触れれば、修正もしやすいのですが、他の業者が作ったシステムであったり、開発メンバーがいない状況では困難な場合もあります。

予防保守:
引渡後のソフトウェア製品の潜在的な障害が顕在化する前に発見し、是正を行うための修正

例えばリリース後に、新たなハッキング方法が報告され、それに対する措置を行う場合などを指します。
上記の様に緊急な物は別として、「現状上手く動いているからいいよ」等と言われてしまう項目です。

適用保守:
引渡後、変化した又は変化している環境において、ソフトウェア製品を使用出来るように保ち続けるために実施するソフトウェア製品の修正

OSやデータベース、ブラウザ等のバージョンアップ対応等です。

完全化保守:
引渡後のソフトウェア製品の性能又は保守性を改善するための修正

機能拡張や、仕様変更に伴う機能修正です。

以上4種類、大きく分けて、「修正を行う」作業と「改良を行う」作業に分けられます。この4つの項目において、受注業者と取り決めを行う事が重要、という訳です。
昔は保守といえば、「安定稼働をサポートする事」や、データベース等のチューニングを指していた様ですが、最近では主に納品後の機能拡張やバグ修正を指しています。
また、保守をするタイミングに関しても、問題が起きた時にスポット対応をする物から、年間費用(開発費の○%など)を支払い、メールサポートや、常時対応の形態を取っている業者もあります。
また必要な時に、詳しい人間を派遣するという条件で、保険のような意味合いでの保守費用を請求する業者もあります。
保守契約については、各業者・各案件毎で対応が変わります。保守がどの程度必要かにもよりますので、事前に受注業者からよく話を聞いて下さい。

瑕疵担保期間について

所でこの保守作業、未来永劫ずっと発生する作業なのでしょうか。

システムやソフトウェアには潜在的な物も含め、必ずバグが潜んでいると言われています。
100%の努力をするとは言え、開発側が気付いたバグは修正出来ますが、そもそも気が付かなかったバグは修正できません。検収の時点で、全ての不具合を発見できる可能性は極めて低いと言えるでしょう。
そこで、もし検収後に不具合が発覚したら、有料になってしまうのか?それではいつまでたっても検収出来ない!という問題があります。

そこで、瑕疵担保期間というものを契約書で決定します。民法の定義では一年間で、その期間内であれば開発業者は無料でバグを修正する事になっています。
逆にいえば、この期間を過ぎてしまうと開発業者の瑕疵であっても(バグであっても)、有料という事になります。

しかしながら、これは要件定義で明確に「要件」として認められている機能に限ります。定義書になければ追加機能として扱われますので、注意が必要です。

一番避けたいトラブルは、

「プロなんだから、バグの入ったシステム入れて恥ずかしくないのか!当然無償で直せ!」
「瑕疵担保期間は過ぎています。修正は有料です!」

・・この後、泥沼である事は容易に想像出来るかと思います。

発注者は無料で修正を要望、受注者は実際にコストがかかっているので費用を請求、こういうトラブルが現実に起こりうる事、そこをスタート地点にして、事前に受注業者との話合いを進める事が重要です。


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記事のURL: http://www.webryoku.jp/information/doubt/case1/p/170

記事中のlink:
[1] 経済産業省が平成18年6月15日に発行した「情報システムの信頼性向上に関するガイドライン」: http://www.meti.go.jp/press/20060615002/20060615002.html

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