
エンジニアはこうしてシステムを作る、の巻(2008/7/1)
Webエンジニア 東漸洋輔
記事のカテゴリ:
システム・サイト構築, 発注前の知識 |
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はじめに
御社が発注したそのネットショップのシステム、いったいどのように作られているのかご存じですか?
ネットショップに限らず、「Webを活用したシステムというものはどのような行程を経て作り上げられていくのか」というテーマについて、エンジニアと円滑なコミュニケーションを取るためのヒントも交えながら今回はお話したいと思います。
システムが作られるまでの道のり
(1)要件定義・仕様分析
ものづくりをする上で最初にすべきことは「これから何を作るのか」ということ具体的に決める事です。例えば「ショッピングカートを作りたい!」というニーズが有ったとしましょう。しかし単に「ショッピングカート」と言っても、具体的にどのような機能を持つのかということが、この時点ではよく見えて来ませんね。
例えば楽天やAmazonのような巨大ショッピングモールを構築するのか、それとも自社のサービスに特化したショップを作るのか、両者を比べても必要とされる機能は全く異なってくるでしょう。
システムエンジニア(SE)は、最初にお客様がどのようなものを望んでおられるのかということを入念にヒアリングした上で、これから制作すべきシステムのイメージを描いていきます。まず何よりもこの時点でSEと十分なコミュニケーションを取り、自社が本当に必要としているものは何なのかを正しく摺り合わせる事が大切です。
(2)設計
欲しい機能が決まったら、次に「それをいかにして実現するか」という事を考えるプロセス、つまり設計のフェーズに入ります。
Webシステムの場合は、まずサイト全体として必要なページ構成の洗い出しを行い、順に各ページのレイアウトやコンテンツ等を設計していきます。またシステム設計の観点では、システムを動かすための環境(サーバー、ネットワーク、使用するプログラミング言語やデータベース…etc)の選定を行い、また具体的なデータベース(DB)構造についても検討を行います。
Webシステムでは特にこのDB構造の設計というものが重要です。なぜならば顧客データ、受注データ、商品データ…など、システムを動作させるのに必要な情報のみならず、このシステムを用いたビジネスのために必要なすべてのデータを漏れなく管理できる構造としなければならないからです。このため前項で分析された仕様に基づいて十分な検討がなされなければなりません。
(3)実装
設計作業が完了したら、いよいよ実際の構築作業を行っていきます。
各Webページのデザインやコーディングの作業、またプログラミングも進めていきます。行程や機能毎に複数の人間が関わるフェーズとなりますが、前項の設計書が適切に作られていない場合、担当者は的確な指示が得られず作業が混乱する恐れがあります。
繰り返しになりますが、効率的な開発作業を進めていくためには、常に各フェーズにおいて適切なアウトプットを得ることが肝要なのです。
(4)テスト
実際のシステムが出来上がってくると、最後にそれが問題なく動作するかという確認作業を行います。ページ毎や機能毎に正しく動作するかを確認したり、サイト全体として設計通りの仕様に仕上がっているか、というチェックを行います。またWebシステムではハッキング等への対策が適切に行われているか、という点についても念入りに確認する必要があるでしょう。
残念な事ですが、実際のプロジェクトでは予算やスケジュールの都合により、十分なテストができないままリリースされてしまうケースも見受けられます。リリースを延期した際の損害よりも、強行してリリースした際に発生した障害による損害のほうがよほど大きかった、という笑い話にならない話も時折耳にします。もちろん見積もった期日までに納入されないのは受注側の責任ではありますが、万一そのような事態となってしまった場合に発注側としてどのような対応をとるのか、という点については、このようなケースもあり得るという事も覚えておかれると良いかと思います。
以上のようなプロセスを経て、Webシステムが出来上がります!
あとがき
急ぎ足でしたが、Webシステム制作の流れについて見てきました。もちろん実際には案件毎に具体的なフローの中身は変わってくるにせよ、基本的には「まず何を作るのか」という点が出発点となり、それをかみ砕き細分化して検討していく、という点については変わり有りません。
ただ単に「これがしたい」と漠然と思うだけでなく、「ではそれは具体的にどんなものか」という事をできるだけ細かく想定することができれば、エンジニアとのコミュニケーションも円滑になるでしょう。マインドマップ等のツールを利用されると便利かもしれません。決してシステムの内部構造についての知識や視点を持ち合わせる必要はありませんが、自社がシステムに求めるニーズとウォンツを適切に分析される事は、システム構築のみならず、それを活用したビジネスを成功させる上でも有効となるのです。
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