
SOHOとの良い関係づくり(2008/3/27)
グリニッジ有限会社 金井佳子
記事のカテゴリ:
デザイン・ページ制作, パートナーとの出会い, 制作の現場から, 小規模・SOHO, 発注する, 発注のコツ |
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SOHOに気持ちよく仕事をして貰おう!
ネットショップの運営では、魅力溢れる商品ページの作成のために、ページデザイン、コーディング作業、バナー制作、Flashなどの技術・知識が必要となります。
品質・効率の良いページ制作を考えた時、それらをうまく外注する事を検討する方も多いかと思います。
こういったコンテンツ単発や、細かな作業で大活躍なのがSOHO。Web制作会社と比べると、必要な時に単発でお願い出来るという点や、コストの点からも魅力的です。
しかしながら、SOHOとの関係を軽く考えてはいませんか?
実際、納期の設定や報酬に関して、発注者の言い分が通る事が多い様です。小額の契約という事で、契約自体があやふやである場合すらあります。
しかし、望んだ物をしっかりと作ってもらいたいと思うなら、きちんとした発注方法、業務契約をする必要があります。
SOHO側も、少額の契約だからと言って、仕事の手を抜いたりはしません。SOHOは個人事業主ですから、一度の失敗が命取りです。信頼関係を作るという事に、一生懸命です。
まずはしっかりとした関係づくりから始めて下さい。
1:作業内容・作業範囲を明確にした書類を作る事
2:見積もり書を貰う事(報酬は、実際の作業が発生する前に決定する事)
3:業務契約書を取り交わす事
4:発注書を出す事
5:検収書を出す事
6:納品書・請求書を貰う事
最低限これらの事はやりましょう。
報酬、経費の取り扱い、支払条件等、お金に関する事は、SOHO側が一番気にしている事です。
もし料金未払い等のトラブルになった時、こういった書類がないと弱い立場に立たされるのはSOHO側である事が多いためです。
お手伝い程度、と考えずに、不安を取り払って充分に実力を発揮できる体制を作ってください。また、ニ次使用や、著作権の帰属などもはっきりと契約書に書いてください。
どんなSOHOに頼むべき?
実際の経験から(主にラフデザインやコーディング、商品画像の切り抜き作業などをSOHOとして自宅で作業していた)一番苦労したのが、メールでの打ち合わせです。
顔を合わせての打ち合わせなら、数分で終わる様な発注指示も、メールでの指示となると大変な作業となり、またSOHO側からも、メールの文章の解釈に迷ったり、質問が違う意味で取られて解決しないなどの問題がありました。
そういった事から、完全に自宅作業で、打ち合わせにも来られないという方は、特に初めての取引の場合、やめておいた方が良いかもしれません。
また、ネットショップ関連の仕事の経験があるか?という点も重要です。
モールで運営していて、コーディングをお願いする場合は、操作手順の説明に時間を取られますので、経験者の方が何かと話が早いでしょう。
Webデザインについては、ネットショップ特有の「良いデザインの条件」があり、経験がないデザイナーでは、これらを無視して、デザインセンスで勝負してしまう事になりかねません。
買い物のしやすさ、欲しい商品へ道順の解り易さ、更新頻度の高さ(変更・修正のしやすさ)、SEO・・など、考えなければいけない事が山ほどあります。
ショップオーナーにとっては、「なんでこんな常識的な事をやってくれないんだ!!」と考えてしまいがちですが、Webデザイナーが仕事をしている業界はネットショップだけではなく、その業界毎に「常識レベルで注意すべき点」が違うのです。
「ネットショップ未経験者は、デザイン重視の仕事しか出来ない」という事ではありませんが、ネットショップの基本的なデザインセオリーは押さえているのか、確認した方が良いかと思います。
効率よく発注指示をするには?
実際に、作業効率の悪い仕事になってしまった例をあげます。
「トップページのラフデザインを3パターン出して下さい。」
という発注に対して、1パターンずつ納品した際、ひとつ納品をする毎に、細かい修正の依頼が来ました。
何回かそれを繰り返した後、結局最後に納品した物が無修正で採用され、後からお互い「これを先に出していれば・・」となった訳です。
それを教訓に、修正はラフを決定してから受け付ける事となりました。失敗からルールが出来たのです。
ショップ毎にSOHOに発注する内容が違う以上、効率を上げるために出来る事は、このように経験から少しずつルール化するしかない面もあります。
しかし、ある程度起こりうるトラブルを先読みする事で、効率化が図れるのではないかという事から、「バナー作成」を例にとり、発注の流れの中で注意点をまとめてみました。
■打ち合わせ段階
注意点1:「なぜ作成するのか」、「ターゲットとしているのは誰か」、「ターゲットに与えたい印象とは何か」など、依頼の背景を伝える。
バナーの基本情報(入れ込むページ、縦横のサイズ指定、素材の有無、使用するアプリケーションソフトの指定など)は伝えるまで作業が進まないので、モレは少ないのですが、
お店の状況など、依頼の背景まで伝えるのは、当たり前すぎて忘れがちです。
「ネットショップからの依頼なんだから、ターゲットくらい当然把握しているだろう」と思わず、直接、お店に対する情熱を込めて、話してみて下さい。
意外と制作者側にも気づきがあるものです。
注意点2:最後の検収段階を踏まえ、何をもって作業終了とするのかをはっきりさせる。
特にデザインの分野では、成果物を提出した時点で請求が発生するのか、発注者が「良い」と思わなければ検収を貰えないのか、また何回まで修正を受け付けるのか等、
双方の意識が違うまま、作業に入る場合があります。
一般的には、成果物が出来た時点で作業が発生しているため、料金は発生します。ですが「こんなんじゃ、お金は払わない!」といったトラブルは実は少なくありません。
当然、実際にそのバナーを使うかどうかの判断をするのは発注側ですから、そこの所をよく話し合って、事前に合意しておく必要があるのです。
チェックリストを作成し、すべての項目をクリアしている事を両者が確認すれば作業終了と決めておけば、問題の視覚化にもなります。
その上で、納期と見積もりを依頼して下さい。
■作業段階
注意点3:ネットショップがターゲットとする人と、SOHOが検収をもらうために気にしている人とは違う事を理解する。
例えば、50代の男性オーナーが運営する、20代の働く女性をターゲットにするショップだった場合、
「50代男性が考える、20代の働く女性が良いと思うバナー」
を作りがちになります。SOHOのセンスを引き出し、仕事に対するプロ意識を高めるためにも、
・デザインセンスを信頼している事
・自分の常識、先入観を超える、自分には出来ないプロならではの発想を期待している事
を伝えると良いと思います。
また、バナーひとつだと軽く考えず、発注書をしっかり発行し、仕事を依頼する事を忘れないでください。
■修正・検収段階
注意点4:修正の依頼が「残る」様、メールや書類で指示し、口頭は避ける。
修正をどの程度受け付けるのかは、先に決めておくルールですが、SOHO側としては、今後も良いお付き合いをしたいため、サービスで気軽に受けてしまう事も多いようです。
しかしそれが慢性化すると、不満に変わります。気持ちよく仕事をするために必要な工程と認識し、お互いで注意すべき点です。
何回、どのような修正が入ったのか、お互いが把握し、また、言った言わないを避けるためにも必ず「残る」方法で依頼して下さい。
【参考サイト】
SOHO-PORTAL.NET.ORG - SOHOトラブル相談室
Web力向上ポータル、納得発注道しるべ: http://www.webryoku.jp
記事のURL: http://www.webryoku.jp/information/doubt/case4/p/72
記事中のlink:
[1] SOHO受発注トラブル事例集: http://www.soho-portal.org/modules/tinyd9/jireishu/index.html
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